ファブラボをはじめ、ものづくりの潮流は大量生産から個人でのものづくりを可能にしてきました。従来から「食」は、個人で作る裁量のあるクリエイティビティでした。 おふくろの味や地域の食が発展してきたガストロノミー。そこに、レシピデータ共有やプラットフォーム、自動調理技術が生まれて、従来ものづくりとは逆の方向に、画一化が進んでいるのが食の世界です。

地域で根付いてきた食の歴史や食文化を発掘し、歴史学・システム学の見地から価値あるデータに変換・活用することで、未来デザインにつなげていく。 EdoMirai Food System Design Labでは、歴史を紐解きながら、食を起点に未来社会をデザインします。

計算機で再構成するcognitive cookingや、人の交流communication。 地域づくりや、フードファブラボでのコミュニティデザイン。 その過程で、江戸時代に限らない「過去(歴史)」と向き合いながら、Edoブランドを世界に向けて価値化・発信していきます。

Edo Sustainability:
地域で生まれた食文化が江戸で交差して発展していく

究極のサステナブル都市江戸:
なぜ江戸が究極のサステナブル都市になり得たのか?

海・山・川・湖と、その地域によって囲まれる自然が多様な、南北に地形が広がる島国、日本。それぞれの地域で醸成されてきた食文化は、地域の環境や資源制約を反映する形で独自に発展してきた。

平安、鎌倉、室町、戦国・・・ 、日本の長い歴史の中でいくつも登場する都市。政権の交代等による首都の移動を経て、日本はいくつもの都市をつくってきた。

江戸時代の首都、江戸。長期的な政権・技術の進歩・一般人の知識力の向上・文化水準の高さ・経済社会の発展。そのピークこそがサステナブル都市=江戸。これが私たちの発想の原点。

Beyond Sustainability:
「もったいない」から「ちょうどいい」へ

「もったいない」だけがサステナビリティ?
食材を余すことなく最後まで使いきる、フードロスの少なさが、日本の食文化の特徴として語られてきた。しかし、それだけがサステナビリティの所以なのか。
日本では昔からハレとケに合わせた食習慣が営まれてきた。例えば、ケの日常のお弁当は、ちょうどいい量・食べ慣れたちょうどいい味であった。
日本人は、「ちょうどいい」を季節や地域、家庭に合わせて、無意識に選んできたのだ。 本来の身体に戻す「ちょうどいい」を食の形のひとつと捉えると、現代の食生活に代表されるデトックス・無添加・ビーガンはまさにそれなのではないか。
身体や心に馴染むものを、将来も食べ続けたい。「もったいない」から「ちょうどいい」は、未来の食や介護食・宇宙食にも通じるコンセプト。 食べ慣れたもの・体に馴染むものが未来の食の幸せに。「もったいない」から「ちょうどいい」これが私たちの提案。

Discovering Sustainability:
地域の食文化の再構築

過去の「食」が未来をつくる?

江戸時代にはたくさんの書物・古文書(こもんじょ)・浮世絵などが書かれた。たとえば、料理書を紐解いてみると、過去のレシピや食材、当時の食環境が読み解ける。

サステナビリティが求められる今だからこそできるMultidisciplinaryな「食」研究を、過去から現在に焦点を当てながら提案する。

たとえば、昔の料理書(レシピ)を現代的に解釈し、再現。不完全な要素を含む情報にエンジニアリング手法を取り入れ、調理過程・栄養分析や分子調理などによる再設計を行う。

歴史学・システム学それぞれの見地から価値あるデータに変換し、活用すること。これがわたしたちの研究。

研究プロジェクト

EdoMirai Food System Design Labでは、学内外の研究者や実業家の方とともに、研究プロジェクトを進めています。 研究と教育を実践・実証しながら、持続的な成長を目指していきます。

最新情報・お知らせ

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EdoMirai研究チーム

メンバー紹介

鎌谷かおる(かまたにかおる)

立命館大学 食マネジメント学部准教授

神戸女子大学大学院文学研究科修了後、神戸女子大学、甲南大学、関西学院大学等非常勤講師、総合地球環境学研究所特任助教を経て、現職。博士(日本史学)




専門分野:
歴史学(日本史) 。日本の山野河海の生業史研究や気候変動と農業生産力分析などを取り組んでいる。
野中朋美(のなかともみ)

立命館大学 食マネジメント学部准教授

慶應義塾大学環境情報学部卒業後、企業勤務ののち慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(SDM)に入学。神戸大学大学院システム情報学研究科特命助教、青山学院大学理工学部助教などを経て、現職。博士(システムエンジニアリング学)

専門分野:
生産システム工学、サービス工学。従業員満足や生産性などの人の情報を起点とした生産システム設計の研究に従事。現在、食とエンジニアリングを対象に、持続可能な食のシステムデザイン研究に取り組んでいる。

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